三点支持は大型トラック乗降時の基本!墜落・転落事故は意外に多い。

バス・トラック

大型トラックの運転席や荷台は、非常に高い位置にあり、乗り降りは容易ではありません。実際、その高さはまさに高所作業とも言えるものです。しかし、運転席や荷台への乗り降りは些細な作業と見落とされがちであり、その油断が重大な事故につながる可能性もあります。

大型トラックの乗り降りにおける危険性と対策。高所作業としての意識を持ちながら、『三点支持』を守ることで、安全な作業を実現。

三点支持とは

三点支持

「三点支持」とは、安全対策の基本原則の一つです。この原則は、墜落や転落による災害を防ぐために行われる重要な手法です。三点支持は、作業者などが高所や危険な場所で作業や移動を行う際に必要な基本的なルールです。

身体の一部をサポート面に常に三点以上接触させることを指します。一般的には、手と足を使用して、体を安定させるために3点以上の接点を確保する必要があります。これにより、バランスを保ちつつ、高所や危険な場所での作業を安全に行うことができます。

三点支持は、大型トラックの運転席や荷台乗降時、高所や危険な場所での作業や移動において不可欠な安全対策です。この基本原則を理解し、常に適切に実践することによって、墜落や転落による災害を最小限に抑えることができます。安全な環境を確保するためには、三点支持を徹底的に守ることが求められます。

三点支持(さんてんしじ

岩登りの基本姿勢。四肢のうち三肢で体を支えること。一肢だけを自由にして次の手がかり・足場へ移動する。三点確保。

引用:デジタル大辞泉(小学館)

大型トラック運転席は地上から2メートル以上の高さ

大型トラック運転席は地上から2メートル以上の高さ

トラックの運転席は通常、地上から2メートル以上の高さに位置しており、運転手が安全に乗降するためには注意が必要です。

三点支持は安全性を確保するための有効な手法の一つですが、特にトラックの運転席での乗降時に有効です。トラックの運転席への乗降は、一般的には専用のアシストグリップやステップを使用して行われます。これらの装置や手段を利用することで、運転手は安全かつ効率的に乗降することができます。

意外に多い転落事故

貨物運送事業における事故発生状況を見ると転落事故は全体の3割以上を占めていることがわかります。

  1. 墜落・転落 31.5%
  2. 転倒 18.6%
  3. 飛来・落下 19.3%
  4. 激突される 8.5%
  5. 巻き込まれ 7.0%
  6. 激突する 5.4%

事故の形式は「墜落、転落」が最も多く、この事故の起因物は7割以上が「トラック」で災害の半数近くが3ヵ月以上の休業を必要としています。

転落事故の様々な理由

大型トラック乗降時の転落事故も様々な理由があり、事故原因はどれも基本姿勢が崩れた状態での事故のようです。

  • 荷物を抱えたままの乗降
  • ステップの踏み外し
  • 雨や雪により足を滑らせる
  • 地面が不整地なため着地に失敗
  • アシストグリップを握らないでの乗降

運転席からの転落事故は、致命的な結果をもたらす可能性があるため、極めて重大な問題です。運送業者や運転者自身は、これらの事故を最小限に抑えるために、安全対策を徹底し、予防策を実施することが不可欠です。

三点支持を実践

運送業者は、従業員に対して適切な安全教育やトレーニングを提供し、日々の業務での安全対策を徹底することが重要です。具体的には、乗降時には常に三点支持を意識し、手すりやステップの使用を促すなどの対策が有効です。

三点支持は、大型トラックの運転席での乗降時の安全性向上に寄与するだけでなく、様々な高所作業や危険な状況での安全対策としても有効です。運転者や作業員は、この基本姿勢を念頭に置き、常に安全第一の意識を持つことが重要です。

  1. 運転席3段ステップの1段目に足を着く
  2. 右手用アシストグリップを握る
  3. 左手用アシストグリップを握る

この状態で乗降するのが「三点支持」です。降りる時は乗る時の逆パターン。

※メーカーや年式によって2段ステップだったり、左用アシストグリップが設置されていない場合があります。

墜落・転落災害を無くするために行うこと。

安全指導

墜落・転落事故を防止するためには、以下のような対策が考えられます。

  1. 安全な作業場所の確保。高所作業や安全でない作業場所での作業を行わないこと。
  2. 安全な設備・装置の使用。高所作業には安全な設備・装置(ハーネス、ロープ、吊り橋など)を使用する。
  3. 適切なトレーニング。作業者に適切なトレーニングを提供し、高所作業の安全に関する知識を持たせる。
  4. 作業計画の確立。作業前に適切な作業計画を確立し、危険を最小限に抑える。
  5. 危険評価。作業中に常に危険因子を評価し、危険を回避すること。
  6. 作業場所や建物、梯子、足場などの安全確保を行い、転落や墜落の危険性を排除します。
  7. ヘルメット、保護眼鏡などの安全器具を適切に使用することで、墜落・転落災害を防止します。
  8. 作業場所や器具の定期的な点検を行い、異常があれば早期に対処することで、事故の発生を未然に防ぎます。
  9. 上層部が安全意識を高め、作業員が安全に作業することを常に考えるような風土を作り出すことで、墜落・転落災害を減らすことができます。

これらの対策を実施することで、墜落・転落事故のリスクを最小限に抑えることができます。

安全指導

安全指導

運転席からの転落事故が多いこと重く見たトラック協会は運送業者に対して安全対策の徹底を呼び掛けると共に安全指導も行っています。

  • 乗降時の三点支持を確実に行う
  • 周り状況を確認する
  • 焦らず確実の乗降
  • 飛び降りたりしない
  • 万が一事故が発生した場合は事例を共有する

荷台での作業

脚立作業の写真

高所作業とは「2メートル以上の高さで行う作業」のことをいいます。2メートル以上の作業は安全に対する対策が必要。

ところが荷台への乗降は軽く見がち、無対策のまま実施での事故が多発、平成23年から5年間での平均23%(厚生労働省)を占めるほど発生しています。

はしごの安全使用

荷台への乗降は、はしごや昇降装置を適切に使用することが事故や怪我を予防するために不可欠です

  • はしごの上部・下部の固定させる
  • 足元に、滑り止め(転位防止措置)
  • はしごの上端を上端床から60㎝以上突出させる
  • はしごの立て掛け角度は75度程度が必要

まとめ

「三点支持」は、安全対策の基本原則の一つであり、墜落や転落による災害を防ぐために行われる重要な手法です。この原則によって、作業者や登山者などが高所や危険な場所での作業や移動を安全に行うことができます。

三点支持の具体的な要点は以下の通りです。

  • 三点以上の接点確保:身体の一部を常に三点以上のサポート面に接触させることが必要です。一般的には、手と足を使用して体を安定させます。これにより、バランスを保ちつつ、高所や危険な場所での作業を安全に行うことができます。
  • 安定性の確保:三点支持によって体の安定性を確保します。作業者や登山者は、はしごや足場の上で作業する際には、一度に一つの手や足を離さずに、常に3つ以上の接点を確保する必要があります。これによって、万が一の事故や転落を防ぎ、安全性を確保することができます。
  • 応用範囲:三点支持は、作業現場やアウトドア活動など、高所や危険な場所での作業や移動において不可欠な安全対策です。建設現場での作業や登山時の行動などが具体的な例です。しかし、これは一般生活においても応用できる原則です。例えば、はしごの上り下りや家庭での物の取り扱いなどでも、三点支持を意識することが重要です。

三点支持は、墜落や転落による災害を最小限に抑えるための基本原則です。安全な環境を確保するためには、この原則を理解し、常に適切に実践することが求められます。作業者や登山者は、自身の安全と周囲の安全を考慮し、三点支持を徹底的に守るように心掛けましょう。

この記事を書いた人
てつ

➤こんにちは「てつ」と申します。
➤神奈川県在住
➤職業 運転手
長年運転手を続けているのですが、最近では交通事情や環境問題について深い関心を持つようになり、自分ができることを考えながら、日々の運転に取り組んでいます。
近年では環境問題に配慮した車両や燃料の使用も求められており、運転手は省エネやエコドライブなどの取り組みが重要です。
➤このブログでは気になった事や、さまざまな経験を元に記事を作成し紹介しています。

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