コンクリートひび割れの原因分析と予防対策!補修と補強の方法は?

コンクリート

コンクリートは耐久性があり頑丈な建築材料ですが、時間の経過や外部の要因によりひび割れが生じることがあります。コンクリートひび割れの修復は、建物や構造物の安定性や見た目の美しさを維持する上で重要な作業です。しかし、単純にひび割れを埋めるだけではなく、効率的かつ長期的な解決策を見つけることが必要です。

専門家のアドバイスと実績に基づいた方法を通じて、読者の皆様に最も効果的な修復手法をご紹介いたします。さらに、一時的な修復ではなく、長期的な解決策を見つけるための重要なポイントや注意点もご紹介いたします。

コンクリートひび割れの修復は、建物や構造物の安全性と耐久性を確保するために欠かせない作業です。この記事を通じて、読者の皆様が効率的かつ長期的な解決策を見つけるための知識を深め、コンクリートひび割れ修復における成功を達成する手助けとなれば幸いです。

コンクリートひび割れが起きたら

コンクリートひび割れが発生した場合は、以下の手順に従って対処することをおすすめします。

  1. 【原因調査】 ひび割れの原因を調べます。コンクリートは、圧縮応力に強いですが、引っ張り応力には弱いため、引っ張り応力がかかる場所や、地盤沈下などの影響を受ける場所ではひび割れが発生しやすくなります。原因を特定し、解決策を考えましょう。
  2. 【修繕方法の決定 】ひび割れの大きさや原因によって、修繕方法を決定します。小さなひび割れであれば、専用の補修材を使って自分で修繕することもできますが、大きなひび割れや深いひび割れ、複数箇所にひび割れがある場合は、専門家に相談することをおすすめします。
  3. 【修繕作業】 修繕作業を行います。補修材を塗布する場合は、コンクリートの表面を清掃し、補修材をしっかりと詰め込み、表面を平滑に仕上げます。修繕作業をする際には、安全に十分に注意しましょう。
  4. 【予防対策】 ひび割れが発生した場合は、同じ箇所で再度ひび割れが発生する可能性があるため、予防対策を行いましょう。例えば、構造物の支持力を増強する補強工事や、地盤沈下を防止するための対策などがあります。定期的な点検やメンテナンスを行うことも大切です。

一般に、ひび割れ幅が0.05㎜以下なら水が漏れず、0.2㎜以下なら、構造性能への影響は小さいと言われています。

また、3.0㎜以上だと構造的な欠陥を伴っている恐れがあり、根本的な補強が必要です。

ひび割れの補修と補強

ひび割れの補修と補強

ひび割れの補修や補強は、ひび割れの大きさや深さ、原因などに応じて方法が異なります。以下は、一般的な補修方法と補強方法の例です。

【補修方法】

  1. 表面補修:小さなひび割れや表面の欠けなどは、専用の補修材を使って表面を塗り直す方法です。補修材をコンクリートの表面に塗り、乾燥後に研磨して仕上げます。
  2. クラックインジェクション補修:深いひび割れや構造物内部のひび割れは、クラックインジェクション補修と呼ばれる方法で補修します。クラックインジェクションは、特殊な樹脂材料をひび割れに注入し、ひび割れを埋める方法です。
  3. セメント補修:大きなひび割れや欠損部分がある場合は、セメント補修が必要です。補修用セメントを混ぜてペースト状にし、ひび割れに詰め込みます。

【補強方法】

  1. プレストレストコンクリート:コンクリートに鉄筋を組み込み、張力をかけて補強する方法です。施工前に鉄筋に張力をかけておき、その後コンクリートを流し込みます。強度や耐久性が高く、大型構造物の補強に使用されます。
  2. CFRP(炭素繊維強化プラスチック)補強:炭素繊維で補強する方法です。コンクリートの表面に接着剤を塗り、炭素繊維を貼り付けて補強します。施工が簡単で、軽量化にもつながるため、近年注目を集めています。
  3. 埋込み鉄筋補強:コンクリートの中に鉄筋を埋め込んで補強する方法です。既存のコンクリートに穴を開け、鉄筋を埋め込むことで、強度を高めます。施工が比較的簡単で、補強効果が高いため、一般的によく使われています。

補修や補強の方法は、場合によって異なりますので、専門家に相談することをおすすめします。また、以下のような点にも注意が必要です。

補修や補強を行う前に、ひび割れの原因を調査する必要があります。原因を特定しないまま補修や補強を行うと、同じ箇所で再びひび割れが生じることがあります。

・補修や補強には、適切な材料や工具が必要です。自分で行う場合でも、専門知識を持った方にアドバイスを求めたり、適切な補修材を使用したりするようにしましょう。

・補修や補強を行う場合、安全に配慮することが重要です。高所作業や危険な場所での作業は専門家に依頼するか、適切な安全対策を講じるようにしましょう。

・補修や補強を行う場合、周囲の環境や利用者に影響が出ないように注意することが必要です。例えば、建物の外壁や床の補修を行う場合、足場や通行の規制などが必要になる場合があります。

以上のように、ひび割れの補修や補強は、専門知識と適切な対策が必要です。補修や補強を行う前に、専門家に相談することをおすすめします。

コンクリートのひび割れ写真
  1. ごく微細なひび割れで、構造的な強度や耐力にほとんど影響がなく、美観を取り戻すための修復は、表面を透水性の小さな被覆材で覆うか、ひび割れに樹脂系の充填材を注入します。
  2. 比較的大きなひび割れで、それが原因で失われた強度や耐力あるいは耐久性や防水性を取り戻すには、ひび割れに沿って劣化したコンクリートの表面をV字型あるいはU字型に削り取って、そこに樹脂モルタルなどの充填材を詰めます。またレジンモルタルを吹き付けつけることもあります。
  3. さらに、ひび割れが深く、そこから空気中の酸素や塩素イオンが内部に浸透して、鉄筋などの鋼材の表面に届き、鉄筋などの腐食が進行し、あわせてコンクリートの剥離が見られるときがあります。このときは、ひび割れ沿ってコンクリートを削り取るとともに、剥離したコンクリートを入念に取り除き、鉄筋などの表面の錆びをよくおとし、防錆剤を塗り、モルタルやエポキシ樹脂モルタルなどを充填します。
  4. ひび割れが大きく、進行する恐れがある場合は、遮水性にすぐれ、ひび割れの進行に追随できるポリウレタンのような充填材を用います。これはアルカリ骨材反応が原因で、内部に残留しているアルカリシリカ反応による膨張量がまだ正確に予測できないためです。
  5. ひび割れの原因が科学的腐食による場合は、防水性、耐酸性、耐摩耗性にすぐれたレジンモルタルが使われ、修復後の湿潤状態や熱膨張がコンクリートと同等であることが求められるときは、ポリマーセメントモルタルが用いられます。

診断と修復

点検と修復
  • 日常・定期点検
    1. ひび割れの状態
    2. 障害の有無
    3. ひび割れの成長経過など
  • 詳細調査
    1. コンクリートの強度
    2. 鉄筋の量や錆びなど
    3. 中性化の状況
    4. ひび割れのパターンや変動状況などの詳細
    5. 荷重や地盤状況
    6. 漏水の経路など
  • 原因の推定
  • 補修の要否の判断(安全性・機能性)
  • 地下処理
  • 鉄筋防錆処理・鉄筋追加挿入
  • 断面修復・不陸修正
  • 表面処理

コンクリートの強度判定

コンクリート施設

一般にコンクリートの強度は、圧縮強度で示します。なぜかというと、コンクリートが圧縮力に強いという性質を生かして構造物に利用されることと、圧縮強度から他の強度特性を判断できるためです。

圧縮強度の大きいコンクリートは、それに連動して引張り強度、曲げ強度、剪断強度なども大きく耐久性にすぐれています。

圧縮強度指数

圧縮強度は材齢とともに変化します。一般には、打設後28日のダムコンクリートで91日の圧縮強度を標準としますが、硬化する前の時点で、硬化後の強度を判定することはできない、そこで打設時にコンクリートの圧縮強度を判定しようと、さまざまな試験方法が行われています。

代表な方法としては、現場で硬化を速めて圧縮強度を試験する方法、試料を抜き取って所定の養生方法、養生期間で、圧縮強度を試験する方法の2つがあります。

強度試験方法

試料を採取して圧縮強度を試験する方法は次のように行います。

  1. 1日に打ち込むコンクリートごとに少なくとも1回、または、構造物の重要度と工事の規模に応じて、連続して打ち込まれるコンクリートの最大150m³ごとに1回、試料を採取します。各回の試験値は、同じ試料から採取した3個の供試体の平均値。
  2. 現場で硬化を早めて圧縮強度を試験する方法。コンクリートを温水に浸して硬化を促進させたり、急結材を加えて硬化させて圧縮強度を測定する促進強度試験法があります。

判定結果の評価

もし判定の結果、目標の品質を満足しない場合、原因に応じて、配合の設計、材料の選定、軽量設備、練り混ぜ方法、運搬方法はどを改善して、品質の変動が小さくなるようにします。

それでも十分なデータが得られない時は、そのコンクリートを用いた構造物または部材について、そこから直接切り出した円筒形供試体の圧縮強度試験、非破壊試験、載荷試験、その他の試験を行います。

その結果、品質に欠陥があれば、その部分を補強します。

参考:図解 コンクリートがわかる本

最後に

コンクリートのひび割れは、建築物や構造物の安全性や耐久性に影響を及ぼす可能性があります。そのため、適切な診断、補修、補強、および強度判定が重要です。

診断では、目視調査、傾斜測定、非破壊検査などの手法を用いてひび割れの原因や深刻度を把握します。補修方法としては、塗膜補修、充填補修、打ち直し補修などがあります。補強技術としては、炭素繊維補強ポリマーや鉄筋追加、ショットクリート補強などが効果的です。

また、コンクリートの強度判定では、破壊試験を行い圧縮強度、曲げ強度、引張強度、剪断強度などを評価します。これにより、構造物の安全性や耐久性を確保するための基準を明確にします。

コンクリートのひび割れに関する正確な診断と適切な補修・補強は、建築や土木工学の専門家、建築士、施工業者、学生などにとって重要な知識です。これにより、コンクリート構造物の安全性と耐久性を確保し、長寿命化を促進することができます。適切な対策を講じることで、コンクリートのひび割れによる問題を最小限に抑え、より信頼性の高い構造物を実現しましょう。

この記事を書いた人
てつ

➤こんにちは「てつ」と申します。
➤神奈川県在住
➤職業 運転手
長年運転手を続けているのですが、最近では交通事情や環境問題について深い関心を持つようになり、自分ができることを考えながら、日々の運転に取り組んでいます。
近年では環境問題に配慮した車両や燃料の使用も求められており、運転手は省エネやエコドライブなどの取り組みが重要です。
➤このブログでは気になった事や、さまざまな経験を元に記事を作成し紹介しています。

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