高速道路における「上り」と「下り」という用語は、道路の起点と終点を基準に定義されています。
「上り」は道路の起点に向かって進む方向を、「下り」はその逆に、終点に向かって進む方向を指します。この用語は、日本の道路網全体で広く使用されており、ドライバーにとって重要な指標となっています。
また、日本国道路元標は、日本全国の道路網の起点を示す重要な標識で、東京都中央区の日本橋に設置されています。この元標は、かつて全ての国道の起点が東京に設定されていた歴史的背景に基づいています。
日本の道路

日本の道路は、高度な技術と緻密な計画に基づき整備されており、高速道路や市街地の幹線道路、山間部の峠道など多様な種類があります。
高速道路では、日本独自の建設技術が用いられ、休憩施設やサービスエリアも整備されてドライバーの安全と利便性が確保されています。
さらに、地震や自然災害への防災対策も重視され、災害時には情報システムで迅速な案内が行われます。
こうした取り組みにより、日本の道路は安全で利便性の高い、世界でも優れた道路網となっています。
高速道路「上り下り」の定義

高速道路の始まりの地点を「起点」とし、終わりの地点を「終点」と言い、これらの起点と終点は、高速道路の路線名を指定する際に重要な役割を果たします。
具体的には、高速道路の起点や終点は、道路法や関連する法律によって定められていて、道路法第5条第1項に掲げられる指定基準に従い、重要な経過地や地域の結節点、交通の要所、都市部などが起点や終点として指定されます。
これにより、高速道路の路線名と共に起点と終点が決められ、道路利用者が正確に目的地や進行方向を把握することができます。
重要な経過地や地域の結節点が起点や終点として指定されることで、高速道路は地域間の結びつきや経済の発展にも寄与しています。
起点は「道路法第5条第1項」に基づいて決られている
日本の道路において、国道、主要地方道、都道府県道、市区町村道の起点は、「道路法第5条第1項」に基づいて決定されています。
この条文には、道路の起点が一般的に、その道路が最初に地域内に設置された交通の便益を最も受ける地点であると定められています。
このように、道路の起点はその地域の歴史的・文化的な背景、地形、土地利用などの要素によって決定されます。
起点が決定された後、道路元標が設置され、道路利用者にとって分かりやすいように距離や路線名などが表示されている。
- 日本国内の都道府県庁所在地、その他政治、経済、文化上特に重要な都市を連絡する道路。
- 重要都市又は、人口10万人以上の市と高速自動車国道とを連絡する道路。
- 2つ以上の市を連絡して高速自動車国道に達する道路。
- 重要港湾、重要飛行場、国際観光上重要な地と高速自動車国道とを連絡する道路
- 国土の総合的な開発又は利用上特別の建設又は整備を必要とする都市と高速自動車国道とを連絡する道路。
起点と終点の取り方については、道路法第5条第1項に掲げる指定基準の各号で示されている重要都市、人口10万以上の市、特定重要港湾、重要な飛行場または国際観光上重要な地などが「起点」に該当し、それらと連絡する高速自動車国道または道路法第5条第1項第1号に規定する国道が「終点」となるのが一般的な事例です。
引用:国土交通省
「道路元標」とは

日本国道路元標は、日本の道路において国道の起点や終点を示すために設置される標識のことです。道路交通法に基づき、国道の起点や終点を明確にするために設けられています。
国道路元標には、国道の番号と起点・終点の距離が表記されています。
通常、国道の起点には「起点」と表示され、終点には「終点」と表示されることが一般的、また、国道の番号と距離が記されており、道路利用者にとって目的地までの進行距離を把握するための情報となります。
一方、主要地方道、都道府県道、市区町村道の路元標は、道路の名称と起点・終点の距離が表記されています。
道路利用者にとって、道路の起点や終点を示す情報は、目的地までの経路選択や交通案内において重要な参考となります。
道路元標の役割
日本国道路元標とは、日本の道路において、起点や終点を示す標識のことです。
道路交通法に基づき、国道、主要地方道、都道府県道、市区町村道の起点や終点を示すために設置されていて、複雑な道路網を道路利用者が目的地に迷わないよう、道路元標が通行人やドライバーにとって非常に重要な役割を果たしていました。
大正時代に里程(距離を里数で表したもの。)調査のために設けられたもので、有名なものとして東京・日本橋に設置された「日本国道路元標」があり、現在では国道7路線の起点標になっています。
旧道路法(1919年 – 1952)で東京を中心に府県庁所在地を結ぶ道路が国道に指定され、道路元標も設置されたが、現行の道路法改正後に法的根拠が無くなった現在でも東京・日本橋の道路元標はシンボルとして設置されています。
時代とともに道路事情も変わり、現在は道路法第5条第1項に基づいて重要都市、重要港湾、重要空港、重要観光地などの経過地とともに起点・終点が決められています。
まとめ
高速道路の「上り」と「下り」は一般的には起点を基準にして定義され、起点(例えば東京方面)から離れる方向が「下り」であり、起点に近づく方向が「上り」とされます。
道路元標は、大正時代に導入されたもので、道路の里程調査や経路指示のために設置されました。特に有名なものとしては、東京・日本橋に設置された「日本国道路元標」があり、この標識は現在でも国道7つの起点標として使用され、日本の道路網のシンボルとして位置づけられています。

