車検費用はなぜ高く感じるのか? その理由は「法定費用」「整備費用」「代行手数料」など、いくつもの項目に分かれているからです。この記事では2025年最新の車検費用の内訳を詳しく解説し、うっかり車検が切れた場合のリスクや対処法も紹介します。
車検とは

車検(しゃけん)とは、道路運送車両法に基づき、車が安全に走行できる状態であるかを国が定期的にチェックする検査制度です。正式名称は「自動車検査登録制度」。
この検査では、ブレーキやライト、排気ガスなどが基準に適合しているか、車の構造や装備が法律に合っているかなどを確認します。
車検が必要な理由
- 交通事故の防止
⇒ 整備不良による事故を未然に防ぐ - 環境保護
⇒ 排気ガスなどの公害物質を基準内に保つ - 安全性の確保
⇒ ブレーキやタイヤの劣化などをチェック
車検のタイミング
車の種類 | 初回車検 | 2回目以降の車検 |
普通乗用車 | 新車購入後3年 | 以後2年ごと |
軽自動車 | 新車購入後3年 | 以後2年ごと |
商用車(トラック等) | 新車後2年 | 以後1年ごと〜 |
車検に必要な書類は?

- 自動車検査証
- 自動車損害賠償責任保険証明書
- 自動車税納税証明書(毎年5月末までに納める税金)
以上の3点で大丈夫です。
車検法定費用の内訳
車検法定費用とは、日本国内において、車両を所有する者が支払うことになっている、車検に関する法律によって定められた、必要な費用の総計です。
これには、自動車重量税、印紙・証紙代、自賠責保険料などが含まれ、車両のタイプや状態などによって異なります。
軽自動車両 | 小型自動車 | 中型自動車 | 大型自動車 | 特大自動車 | |
自動車重量税 | 6,600円 | 16,400円 | 24,600円 | 32,800円 | 41,000円 |
印紙・証紙代 | 1,800円 | 2,100円 | 2,100円 | 2,200円 | 2,200円 |
自賠責保険料 | 19,730円 | 20,010円 | 20,010円 | 20,010円 | 20,010円 |
法定費用合計 | 28,130円 | 38,510円 | 46,710円 | 55,010円 | 63,210円 |
自動車重量税
自動車重量税は、日本において自動車を所有する者が支払う税金の一つです。車両重量に応じた課税方式であり、車両の重量が大きくなるほど税金が高くなります。
具体的には、車両を登録する際に重量税が課せられ、車検の時期に合わせて納付する必要があります。
自動車重量税は、地域で異なりますが、一般的に車両のエンジンサイズや燃費なども考慮されています。自動車重量税は、道路維持や交通基盤整備などに使われます。
印紙・証紙代
印紙代とは、印鑑を使用するために必要な税金のことです。証紙代は、証明書などを作成するために必要な税金です。これらの税金は、通常、政府から発行され、使用する地域や用途によって異なります。
自賠責保険料
「自賠責保険」とは、自動車の運転において、第三者に対して事故を起こした場合に、その損害を賠償するための保険です。自賠責保険は、日本の道路交通法に基づき、車両の登録時に自動的に加入が義務付けられています。
具体的には、自動車を所有する者が、その車両を公道で運転する場合には、自賠責保険に加入しなければなりません。また、自動車の所有者が法人の場合には、法人名義で自賠責保険に加入することが求められます。
自賠責保険は、保険料が比較的安価であり、第三者に対する損害賠償責任をカバーするため、自動車の運転者にとっては必要不可欠な保険となっています
この保険加入は義務付けられていますが、保険の補償金額に上限があり、ほとんどの人は任意保険を個別に加入してます。
車検を安く抑えるポイント

車検には法定費用と基本料があります。法定費用は削れない費用ですが、基本料は業者によって料金が変わります。
- 法定費用は削れないため、基本料の安い業者を選ぶ。
- 前もって整備をする。 整備不良が原因で追加費用がかかる場合があるので、予めメンテナンスを行う。
- 予約日を選ぶ。 週末や営業日の上旬など、混雑している時期は高くなる可能性があるので、予約日に注意する。
- アプリで予約する。直接HPで予約するより、アプリ経由で予約した方が特典が付き、料金も安い。
- 割引券を活用する。 割引券などを活用することで車検費用を削減することができる。
- 車検料金を比較する。 複数の施設を比較し、一番安い施設を選ぶ。
車検合計料金の相場(法定費用+基本料)
軽自動車 | 普通自動車 | |
自動車ディーラー | 66,000円~ | 88,000円~ |
カー用品店 | 48,000円~ | 64,000円~ |
ガソリンスタンド | 43,000円~ | 66,000円~ |
車検整備専門工場 | 61,000円~ | 86,000円~ |
年間走行距離が15,000km以上、年代物の車など、特殊整備が必要になる場合は、自動車ディーラーや車検専門工場にお願いすることをお勧めします。
ガソリンスタンドやカー用品店では対応できない場合があります。
ユーザー車検
「ユーザー車検」とは、自動車の車検を自分自身で行うことを指します。通常、自動車の車検は、車検を行う専門の整備士によって行われますが、ユーザー車検では、車の所有者自身が車検を行うことを言います。
ユーザー車検を行う場合には、車両の点検や修理、整備、を自分自身で行う必要があります。また、自動車検査登録事務所に必要な書類を提出し、検査員による最終確認の後、合格判定を受ける必要があります。
ユーザー車検は法定点検・整備、予約(基本インターネット申し込み)、陸運支局へ車両持ち込み等々、全て自ら行います。業者が行う作業を自分で行うわけですから、法定費用以外の費用は発生しません。
注意点としては専門知識と陸運支局へ車両を持ち込む時間が必要であることです。近年はインターネットでユーザー車検関連の情報収集が容易です。更なる節約を求めるのであれば、ユーザー車検もアリだと思います。
選べる車検方法
方法 | 特徴 | 費用の目安 |
---|---|---|
ディーラー | 高品質・やや高額 | 10万~15万円 |
民間整備工場 | コスパ〇・柔軟対応 | 7万~12万円 |
車検専門店(コバック等) | 早い・安い・全国展開 | 5万~10万円 |
ユーザー車検 | 自分で運輸支局へ | 4万~6万円 |
最後に
車検は、法律で定められた期限内に定期的に受ける必要があります。しかし、車検費用は意外と高額になるため、できるだけ出費を抑えたいという方も多いでしょう。そこで、車検費用を抑えるためには、業者選びが重要です。
まずは、複数の業者から見積もりを取り、料金を比較することが大切です。また、信頼できる業者を選ぶことも大切です。口コミや評判、実績などを調べ、信頼できる業者を選びましょう。さらに、キャンペーンや割引などを利用することで、費用を抑えることも可能です。